このコンセプトは depth_first_search()
用のビジタのインタフェースを定義する。ユーザは DFS Visitor インタフェースを持つクラスを定義して、そのクラスのオブジェクトを depth_first_search()
に渡すことができ、それによってグラフ探索中に実行される動作を追加できる。
Refinement of
Copy Constructible (ビジタのコピーは軽い操作である方がいい)
表記
識別子 | 説明 |
---|---|
V | DFS Visitor のモデルの型。 |
vis | V 型のオブジェクト。 |
G | Graph のモデルの型。 |
g | G 型のオブジェクト。 |
e | boost::graph_traits<G>::edge_descriptor 型のオブジェクト。 |
s ,u | boost::graph_traits<G>::vertex_descriptor 型のオブジェクト。 |
関連型
なし
有効な表現式
名前 | 式 | 戻り値 | 説明 |
---|---|---|---|
Initialize Vertex | vis.initialize_vertex(s, g) | void | グラフ探索の開始の前に、グラフの全ての頂点に対して実行される。 |
Start Vertex | vis.start_vertex(s, g) | void | 探索の前に 1 度、始点に対して実行される。 |
Discover Vertex | vis.discover_vertex(u, g) | void | 各頂点に初めて遭遇した時に実行される。 |
Examine Edge | vis.examine_edge(e, g) | void | 各頂点が発見された後に、その頂点の各出力辺に対して実行される。 |
Tree Edge | vis.tree_edge(e, g) | void | 各辺が、探索木を形成する辺の要素になった時に、その辺に対して実行される。 |
Back Edge | vis.back_edge(e, g) | void | グラフの後退辺に対して実行される。無向グラフでは、辺 (u,v) と辺 (v,u) が同じ辺なので、木の辺か後退辺か曖昧な場合がある。この時は tree_edge() 関数と back_edge() 関数が両方とも実行される。この曖昧さを解決する 1 つの方法は、木の辺を記録し、既に木の辺として記録された後退辺を無視することだ。木の辺を記録するためには、 tree_edge イベントで先行点を記録するのが簡単だ。 |
Forward or Cross Edge | vis.forward_or_cross_edge(e, g) | void | グラフの先行辺と交差辺に対して実行される。無向グラフでは、このメソッドは決して呼ばれない。 |
Finish Vertex | vis.finish_vertex(u, g) | void | 頂点 u を根とする DFS 木の全ての頂点に対して finish_vertex が呼ばれた後に、頂点 u に対して実行される。頂点 u が DFS 木の葉であれば、 u の全ての出力辺が調査された後に、 u に対して finish_vertex が呼ばれる。 |
モデル
Copyright © 2000-2001
- Jeremy Siek, Indiana University (jsiek@osl.iu.edu)
- Lie-Quan Lee, Indiana University (llee@cs.indiana.edu)
- Andrew Lumsdaine, Indiana University (lums@osl.iu.edu)
Japanese Translation Copyright © 2003 Hiroshi Ichikawa
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